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労務相談Q&A 出向・派遣


出向社員には出向元と出向先のどちらの就業規則が適用されるのですか?

身分に関する事項は出向元、勤務に関する事項は出向先のものが適用となります。

【解説】
 出向は、出向元に籍を残したまま、出向先の指揮命令下において労務を提供することから、出向元、出向先、出向労働者の三者間で取り決めた労働契約の内容に応じて、両方の使用者が出向者の労働基準法等における使用者としての責任を負います。したがって、出向発令を行うにあたっては、出向規定や出向元と出向先との間で締結する出向契約(出向協定)等において、両方の就業規則のうちいずれの規定を適用するのかを定めて、労働基準法等の使用者責任をどちらが負うのかを、明らかにしておくことになっています。 

出向者の就業規則の適用については、一般に、身分にかかわる事項(定年、退職、解雇等の労働契約に関する事項)は、出向元の就業規則が適用され、労務提供と指揮命令関係にかかわる事項(服務規律や労働時間、休憩、休日、休暇等勤務に関する事項)については、出向先の就業規則が適用されます。 

以下、一般的な取り扱い基準を簡単にまとめておきます。

<1.労働時間、休日、休暇等の就業管理>
原則として、出向先の規定が適用されることになります。労働時間等については、出向先の水準が出向元の水準を下回る時には、労働条件の不利益変更にあたりますので、その差を時間外手当等の支払いなどで補填される必要があります。年次有給休暇については、継続勤務したものとして、勤続年数を通算し、付与基準は出向元の規定によることとされ、請求手続きや時季変更権等については、出向先の規定を適用するのが妥当でしょう。

<2.給与>
一般的には、出向元の規定が適用され、出向元が出向者に支払い、出向先は、出向契約に定める負担額を出向元に支払うという方法によります。

<3.退職、解雇、懲戒>
身分に関する事項は、全て出向元の規定を適用します。ただし、服務規律や機密保持等の規律やルールは、出向先の定めにしたがう必要があります。

<4.休職>
休職とは、労務義務が免除されるとともに、身分(雇用関係)を維持される制度ですから、出向先の規定が適用されます。しかし、期間満了しても復帰できない場合は退職となりますから、実際には、休職が発令された時点で出向元に復帰するような方法が多いでしょう。

<5.退職金規程>
勤続年数においては、通算するのが一般的です。退職金の額の負担は、受益者負担の原則から、出向期間中の退職金は出向先が負担すべきものと考えられます。

<6.出張旅費規程>
出向先の業務遂行に伴ってかかる費用ですから、出向先の規定によるとされるのが一般的です。

<7.福利厚生規程>
原則として出向元の規定を適用することとしたうえで、出向先の福利厚生規程のうち、出向者に適用するものを取り決められることもあるでしょう。
 


 

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